ペットからの歯周病菌の感染

 歯周病の病因論は昔とかなり変わってきています

 

 

一昔前は、歯垢や歯石からでる毒素によって歯を支える骨が解けるというものでした

間違ってはいないのですが、正確には正しくありません

(でも単純で分かり易いので患者さんにはこの説明をすることがよくあります)

 

現在では、歯周病菌の塊であるバイオフィルムの高病原化によるものとされています

 

ではこの歯周病菌とは何か?

 

代表的なものはPorphyromonas  gingivalis と言い、これは大体18歳ころに唾液などを介して他人より感染します

 

ですから18歳以降の鍋料理や飲み物の回し飲みは注意が必要ですね!

 

 

ところが何と、ペットからも歯周病菌が感染することが分かっています

 

その名はporphyromonas  gulae

 

1~8歳の犬の7割近くが感染しており、その飼い主の16%のお口の中でこの菌が確認されたという報告があります

もちろんこのporuphyromonas  gulaeはもともと人間の口腔内には存在しません

 

そしてその毒性はporphyromonas  gingivalisと同等というのですから恐ろしいではありませんか?

 

 

せっかく注意して歯周病菌の感染を防いだのに、愛犬にお口をペロッとされて歯槽膿漏になったのではたまったもんじゃありません

 

 

我が家の老犬ブーも歯槽膿漏により歯が何本か抜け落ちております

 

ブーのことは大好きなんだけれど、絶対kissやお口ペロペロはさせません

 

皆様もご注意を!