男ひとりぐらしpart2

 妻と娘がときを同じくして別件にて家を空けなければいけない事態が発生した。
それも1か月程。

まあ、三、四年前にも一人暮らしの経験もあるし、楽勝よ。行ってらっしゃい。

という訳で、一人暮らしが始まった。

寂しさもあるが、一人暮らしの気ままさ、酒飲んでソファーで寝ても怒られないし、I am free!


ところが前回とは置かれた状況が違ってた。

まず、年老いたブルのブービーが寝たきりになっている事。
朝、5時前にはシッコ出たよ、ウンチ出たよ、と起こしてくる。
これは仕方ない事なのでオムツを替えてやる。

それから同じくブルのマメの散歩。

朝ご飯、またブービーのオムツ替え、12時、14時、19時、22時と変える必要あり。

しかも時々漏れることもあって緊急の洗濯が入る。


昼ご飯を食べさせて少しゆっくりした後、午後の診療。

おっと、自分のご飯も忘れてはならない。


これは休みの日に買いだめしているもので何とかする。

晩は少しゆっくりしてビールなどを飲むが、一杯飲んだあたりで疲れて眠りについてしまう。


さらに前回の一人暮らしは冬だった。


草木は来るべき春に向け静かに準備している状況。


今は夏!


もうガンガン芝も雑草も生えまくる。

週に2回の芝刈り、雑草取りで貴重な休みも全て潰れてしまう。

考えていた自由気ままな一人暮らしはここには無く、生活に追われた哀れな男が存在するのみ。

早く帰って来ておくれと、もう限界が近づいて来た頃、これまた時を同じく二人が帰ってくる事に。


ふう、と安心していると、娘からラインが。

「わたしが一緒にいた人がコロナに感染したから私とママは濃厚接触者だよ」


えっ?


という訳で妻と娘が帰って来た後はとりあえずグータッチだけして今度は私がホテル暮らしをする羽目に。


感染してない事がわかった後も、妻が過労で体調を崩し、一週間程大変な生活を過ごさねばならなくなった。


今回の一人暮らしでも考えることが沢山あり、本当に勉強になりました。


多分、またあるだろうからその時はもう少し余裕のある初老理想的一人暮らしを実践してみたい。